ランキングレポート

国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2023年1-3月)

2023-04-14
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

2023年3月に発表された資金調達を金額ベースでランキング形式にまとめた。

電力会社の送電網につながっていない「オフグリッド」の太陽光発電設備の導入などを手がけるVPP Japanが100億円を超える調達で1位となった。2位はファンドを通じて企業に貸付投資ができるサービス「Funds」を運営するファンズとなった。ランキングは以下の通り。

(3月に発表された調達を基にしているため、2023年2月以前に資金調達が実施されたものも含まれる)

1位のVPP Japanは新電力を手がけるアイ・グリッド・ソリューションズの子会社だ。

物流施設などの屋根上スペースを活用して太陽光発電設備を運用し、供給分の電気料金を受け取るモデルの事業を展開している。施設の屋根に造られた発電設備は送電網につながっていない「オフグリッド」と呼ばれる形態で、電気は施設内で使用される。

調達はみずほ銀行をアレンジャーとする協調融資によるもの。地域金融機関も参加していて、調達をきっかけに全国各地へ太陽光発電設備を広めていくとしている。

2位はシリーズDとして36億円を調達したファンズだった。ANRIをリード投資家とする第三者割当増資の34億円と融資による2億円の合計額で、創業からの累計調達額は68億円となった。

同社が運営する「Funds」は個人がファンドを通じて企業に貸付投資ができるサービス。今後はIPO(新規株式公開)を目指すスタートアップを対象としたサポートを拡大する方針で、人材獲得やマーケティングなどを進めていく。

3位はカミナシの30億円。デスクワーク以外の業務に就く「ノンデスクワーカー」向けのDX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォームを手がけている。現場で使われていた紙の点検表などをデジタル化でき、発表によると店舗や工場、製造ラインなど7,000以上の現場で導入されている。

今後は、従来の機能のアップグレードに加え、短期の時給労働者などを対象にした入退社手続きや給与情報通知などの機能も兼ね備えた「まるごと現場DX構想」を進めていく。

ユニラボが25億8,000万円で4位に入った。JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合をリード投資家とした第三者割当増資による調達と、デットファイナンスを組み合わせた。

5位となったOpen Streetは22億円を調達。こちらも、JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合がリード投資家となっている。

2023年 3月時点の年間資金調達ランキング

3月までの資金調達額の合計をランキング形式で並べた。なおこちらは発表日ではなく、原則的に登記簿から取得した調達日を基にしている。

調達額が100億円を超えたのは2社となった。1位は103億円を調達したVPP Japanで、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去などに取り組むアストロスケールホールディングスが2位と続く。

88億9,000万円で3位に入ったのはキャディ。板金や切削、製缶などの加工品の受発注プラットフォーム「CADDi MANUFACTURING 」などを展開する。メーカーなどの要望に応じて、独自のテクノロジーを用いて品質・納期・価格が最も適合する加工会社を選んで委託できるのが強みだという。

新たにランク入りしたのは8社。

九州大学発で、次世代有機EL材料の開発・製造を手掛けるKyuluxが17位、カメラと交換レンズのレンタル事業を展開するGOOPASSが19位に入った。20位のOLTAは、期日前の債権を手数料を徴収して買い取る「ファクタリング」を手がける。同社は入金待ちの請求書を買い取る。手続きがオンラインで完結し、短期間で資金を供給できるのが強みだとしている。

ランクイン企業のピックアップニュース

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STARTUP DBは次月以降も引き続き、国内スタートアップ資金調達金額ランキングや主要トピックに関する記事をリリースしていく。

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【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。

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