ニュースサマリー

宇宙の持続可能性の実現目指すアストロスケール、70億円の調達。オリジナルIP、及びコンテンツの企画・開発を行うオッドナンバー、19.5億円の調達を実施 【最新スタートアップニュース】

2024-03-18
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

国内の成長産業やスタートアップに関する幅広い情報を収集・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、スタートアップニュースサマリーを配信している。

持続可能な宇宙環境を目指した軌道上サービス実現を目指すアストロスケール、総額70億円の融資契約を締結

運用を終えた人工衛星などから生まれる宇宙ごみ(スペースデブリ)の除去などを指す「軌道上サービス」実現を目指すアストロスケールは3月15日、総額70億円のデットファイナンス(用語解説)を実施したと発表した。

アストロスケールが2月22日に発表した内容によると、世界初の試みだという実証衛星・「ADRAS-J(アドラスジェイ)」の打ち上げに成功し、デブリへの接近を開始している。

「ADRAS-J」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が民間企業と協力して技術実証に取り組むプロジェクト・「CRD2」の一環として開発が続けられていた。打ち上げ後は大型のデブリに接近し、長期間放置されたデブリの損傷具合や劣化状況などを確認する。アストロスケールホールディングスによると、世界初の試みだという。

この調達によって、アストロスケールの累計融資調達額は210億円となるという。同社の岡田光信・創業者兼CEO「今後も、業界のリーダーとしての地位を確立できるよう励んでいく」などとコメントしている。

「Link!Like!ラブライブ!」を手がけるオッドナンバー、19.5億円の調達を実施

オリジナルIP(知的財産)など企画・開発を行うオッドナンバーは3月15日、新株予約権付社債を発行し、19億5,000万円を調達したと発表した。

”少女たちと「いま」を描く青春学園ドラマ”をコンセプトに、オッドナンバーが制作を進める「Link!Like!ラブライブ!」は、累計50万ダウンロードを突破しているという。

今回の調達をきっかけにオリジナルコンテンツの制作を加速させるほか、海外進出を見据えた海外事業者との連携も進めていくという。

サムライインキュベートが約61億円で7号ファンドを組成完了

シード・アーリーステージを中心にIT分野のスタートアップへの投資を行うサムライインキュベートは3月13日、同社の7号ファンドの組成を60億7,000万円で終えた。

7号ファンドでは、これまでの投資領域であるIT分野に加えてディープテック分野、ヘルスケア分野も視野にいれているという。

また、6号ファンドまでは、シード・アーリーステージのみを投資対象としていたのに対し今回組成を終えたファンドはミドルステージ以降も対象とするという。

注目の資金調達企業

アストロスケールホールディングス

調達額:70億円
調達先:三菱UFJ銀行
備考:20億円の劣後ローン契約及び50億円の借入ファシリティにて調達

オッドナンバー

調達額:19億5,000万円
調達先:非公開
備考:引き受け先であるファンドから新株予約権社債を発行して調達

Thirdverse

調達額:5億円
調達先:ベリサーブ / ニッセイ・キャピタル
備考:シリーズDラウンド / ベリサーブとは資本業務提携も実施

TeraWatt Technology

調達額:5億円
調達先:三井住友銀行

アクプランタ

調達額:4億8,000万円
調達先:ユニバーサルマテリアルズインキュベーター / アイティーファーム / 農林中金イノベーション投資事業有限責任組合
備考:シリーズAラウンド

注目のスタートアップニュース

Samurai Incubate Fund7号投資事業有限責任組合

ディープテック向け新ファンド サムライインキュベート

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC060WJ0W4A300C2000000/(2024/03/12)

Decima Fund, LP

Decimaがweb3投資で新ファンド トークンでも出資可

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB141IG0U4A310C2000000/(2024/03/14)

プロダクツ

美容師に特化したスポットワークサービス『スポジョブ』が、求人掲載数・美容師登録ワーカー数ともに日本最大規模となり、3月13日にベータ版から正式リリース

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000138433.html(2024/03/14)

資本業務提携ニュース

ザインエレクトロニクス × VAAK

VAAKの映像解析AIとザインエレクトロニクスの画像処理技術との組み合わせにより、社会課題の解決に向けた新たなAIソリューションの提供を目指していくという。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000031447.html(2024/03/11)

ゼンフォース × キューアンドエー

営業DX領域における両社の専門的なノウハウやソリューションを共有し、双方のシナジーを活かし、コンサルティングサービスの拡大と品質向上を目指していくという。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000085108.html(2024/03/14)

SPLYZA × 学研ホールディングス

スポーツ・体育を通した教育的価値の向上に寄与するコンテンツ制作や、シニアの健やかな体づくりのためのリハビリテーションソリューションなど、新たな付加価値サービスの開発を協働で推進していくという。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000012922.html(2024/03/14)

M&Aニュース

ログリオ

M&A発表日:2024/03/11
取得日:2024/04/01
買収額:2億4,400万円
買収先:ハウテレビジョン

タノム

M&A発表日:2024/03/13
取得日:2024/03/29
買収額:23億8,600万円
買収先:インフォマート

IPOニュース

【新規上場承認企業】

Will Smart

上場承認日:2024/03/13
上場予定日:2024/04/16

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。