国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、スタートアップニュースサマリーを発表している。今週は、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供するSmartHRが総額156億円の調達を発表し、注目を集めた。本調達はLight Street Capitalをリード投資家とし、既存株主・新規投資家を引受先とした第三者割当増資・新株予約権付社債によるものだ。今回の調達を通して、人材基盤の形成や幅広いマーケティング活動によって安定した事業成長を進める方針。また、同社の累計資金調達金額は243億3,200万円に達し、国内スタートアップ資金調達ランキング(2021年1月-5月)では2位に新規ランクインしている。その他、SUPER STUDIOが18億円の資金調達を発表。また、カスタムサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS」を運営するCRISPは、One Capitalを引受先として約5億円の資金調達を実施。今後、同社が提唱する新しい外食企業の形“CONNECTED RESTAURANT”に必要なテクノロジー・デザイン・ヘルス・ロボティクス・ロジスティクスに戦略的な投資を行っていく。トヨタ自動車は、トヨタAIベンチャーズの名称をトヨタ・ベンチャーズに変更するとともに、3億ドル(約330億円)の資金の追加投入を発表。それぞれ1億5,000万ドル(約165億円)規模を誇る“Toyota Ventures Frontier Fund”と“Toyota Ventures Climate Fund”の2ファンドを通じて、先端技術やカーボンニュートラルに取り組む企業に投資する。また、今後はスマートシティ、デジタルヘルス、フィンテック、エネルギーなどの分野にも投資の幅を広げていく。なお、今回の資金の追加投入により、トヨタ・ベンチャーズの運用資産は5億ドル(約550億円)を超えた。シビラは、電通グループと資本業務提携を締結。企業などの管理主体を介さずに個人が自身のデジタルアイデンティティをコントロールできるようにする“SSI”の概念の実現と社会実装に向けて協業していく。デジタルアセットの管理主体であるデジタルアイデンティティの設計・実装および、情報流通インフラの構築と普及に注力する方針だ。上記に加え、同社は電通グループ、セレス、アイルから約3億円の資金調達を実施している。また、先週は新規上場承認が発表された企業はなく、6月10日にテンダとワンダープラネットが新規上場を果たしている。[toc]
調達額:156億円調達先:Light Street Capital(リード出資) / Arena Holdings / Greyhound Capital / Sequoia Capital / Sequoia Capital Global Equities / Whale Rock Capital Management / シニフィアン備考:2021.03.30以降の調達額・出資元をまとめて記載 / ニュースに記載の合計金額より推計 / 新株予約権の行使を含む / シリーズD / シニフィアンはTHE FUNDを通じて出資
調達額:40億円調達先:東京大学協創プラットフォーム開発 / メディカルインキュベータージャパン / 慶應イノベーション・イニシアティブ / 三井住友トラスト・インベストメント / SBIインベストメント / ニッセイ・キャピタル / SMBCベンチャーキャピタル / メディパルホールディングス / 伊藤忠ケミカルフロンティア備考:東京大学協創プラットフォーム開発は協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合を通じて出資
調達額:18億円調達先:BEENEXT Capital Management / Pavilion Capital / SMBCベンチャーキャピタル / みずほキャピタル / アカツキ備考:BEENEXT Capital ManagementはALL STAR SAAS FUNDを通じて出資 / アカツキはHeart Driven Fundを通じて出資
調達額:12億円調達先:ANRI / W ventures / グローバル・ブレイン / ジャフコグループ / 三菱UFJキャピタル備考:シリーズBラウンド / グローバル・ブレインはKDDI Open Innovation Fundを通じて出資
調達額:11億円調達先:Fenbushi Capital / Hypersphere Ventures備考:その他、エンジェル投資家、Web3財団の助成金を含む
名称変更したToyota Venturesが先行技術やカーボンニュートラルに取り組む企業への約330億円投資を発表(2021/06/07)https://jp.techcrunch.com/2021/06/07/2021-06-03-rebranded-toyota-ventures-invests-300-million-in-emerging-tech-and-carbon-neutrality/
ソフトバンクG、総額75億ドルのシンジケート・ローンを打診 アレンジャーにみずほ銀行を選定(2021/06/08)https://shikiho.jp/news/0/433180
メルペイ代表 青柳氏、atama plusのアドバイザーに就任(2021/06/10)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000037602.html
シビラ、電通グループと資本業務提携。Web3.0(注1)時代の到来を視野に、ユーザー主権型のデジタルアイデンティティや情報流通インフラの構築・普及に向けて協業。シビラの技術力と電通グループの事業開発力・リソースを掛け合わせ、R&D活動を推進していく。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000020922.html(2021/06/09)
注1:データに対するアクセス権・所有権を自己主権型にて管理する考え方に則り、デジタル資産を軸にアイデンティティ構築を行う、価値のインターネット。
tayo、Beyond Next Venturesと資本業務提携を締結。tayoの持つ大学院生向け求人プラットフォームの機能と、Beyond Next Venturesの産学連携に関わる豊富な事業経験をかけ合わせ、研究者にとって最適な研究環境とキャリアを選択できるサービスの実現を目指す方針。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000017460.html(2021/06/09)
ソラコム、6社と資本提携を含むパートナーシップを締結。上記6社に加え、親会社となるKDDIとともに、グローバルビジネスでの協業を進める。今後、SORACOMの海外利用実績の拡大、顧客フィードバックに基づいたサービス拡充に取り組んでいく。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000034562.html(2021/06/10)
【新規上場企業】
上場日:2021/6/10公開価格:3,250円初値:6,500円(公開価格比+3,250円 +100%)時価総額初値:137億9,900万円
上場日:2021/6/10公開価格:2,560円初値:4,115円(公開価格比+1,555円 +60.74%)時価総額初値:88億4,400万円関連記事:スマホゲーム「クラッシュフィーバー」など運営、ワンダープラネットのIPOサマリー
【新規上場承認発表企業】
上場承認日:2021/06/11上場予定日:2021/07/16
国内スタートアップ評価額ランキング最新版(2021年6月)(リリース日:2021/06/10)