新たに入社したメンバーが組織に順応し力を発揮しやすくする「オンボーディング」をテーマにしたセミナーが都内で開かれ、経営幹部として組織開発にあたってきた当事者たちが意見を交わした。
このセミナーはスタートアップエコシステム協会(SEAJ)が主催したもので、12回連続で開かれる研究プロジェクトの第6回目。「即戦力を育てるオンボーディング 」をテーマに、適切な施策や期間などについて話し合った。
まず、ゆめみの片岡俊行・代表取締役が、すきま時間を活用して会社への理解を深められる「セルフオンボーディングプログラム」を紹介。作成した背景について「好きなタイミングで好きなミッションをクリアしながら会社を理解することが出来るため、能動的に会社に馴染んでいける」と明かした。
イーデザイン損害保険の友澤大輔 ・CMOは自身がこれまで受けて良かったと感じたオンボーディング施策として、リクルート時代のエピソードを披露。「白紙のチケットを10枚程渡され『会いたい人と話したいことを話し、内容をまとめる』ということをしました。社内に自分を売り込むような形になり、相互理解につながった」と振り返った。
INFORICHの佐々木丈士 ・人事総務統括はDay1(入社当日)に「圧倒的なウェルカム感」を演出することが重要だと指摘。さらに「既存メンバーとの関係性がないと仕事が続かない。周囲と早く連携が取れるように会社から働きかけることが大切だ」と続けた。
ファシリテーターを務めたプレティア・テクノロジーズの田中萌子 ・HRマネージャーも自身の体験として「皆さんが忙しくしているなか、元気に挨拶したくても気がひけて出来なかった。ウェルカム感、受容感というのは大切だと感じた」とコメントした。
次回のセミナーは11月21日に開催される。テーマは「人と組織の成長をドライブする 評価報酬制度とは」だ。