2023年5月に発表された資金調達を金額ベースでランキング形式にまとめた。
核融合スタートアップの京都フュージョニアリングが105億円で1位だった。
インターネット上の仮想空間である「メタバース」を手がけるクラスターが2位。シリーズDファーストクローズ・セカンドクローズの合計額として52億円の調達を発表した。宇宙向けのロボット開発を手がけるGITAIが3位に続いた。
ランキングは以下の通り。
(5月に発表された調達を基にしているため、2023年4月以前に資金調達が実施されたものも含まれる)
1位はシリーズCラウンドで105億円を調達した京都フュージョニアリングだった。JICベンチャー・グロース・インベストメンツがリード投資家で、新規投資家を含めた17社が引受先となった。
同社は核融合炉周辺やプラントに必要な機器・システムの研究開発を担う。太陽や恒星を輝かせるエネルギーでもある「フュージョンエネルギー」の産業化を目指している。
2位はクラスターの52億円。同社が運営するプラットフォーム「cluster」では、音楽イベントやカンファレンスを開催したり、ゲームで遊んだりできる。発表によると、イベントの累計動員数は2023年1月時点で2,000万人を超えたという。調達した資金で、海外展開や教育分野への進出などを進めていくとしている。
3位は宇宙向けロボット開発のGITAI。40億円は、日本のGITAI JapanとアメリカのGITAI USAによる調達の合計額だ。
同社は「宇宙に安価で安全な作業手段を提供する」を掲げ、宇宙ステーションや月面などでの作業を担う汎用作業ロボットの開発に取り組む。同社の中ノ瀬翔・創業者CEOは発表で「スペースXとブルーオリジンが宇宙への輸送コストを100分の1にしようとするなか、私たちは労働力コストを100分の1とすることに挑んでいる」とコメントしている。
iPS細胞を活用した心臓の再生医療に挑むHeartseedが20億円で4位、貿易実務のDXを手がけるトレードワルツが16億5,000万円で5位とそれぞれ続く形となった。
5月までの資金調達額の合計をランキング形式で並べた。なおこちらは発表日ではなく、原則的に登記簿から取得した調達日と金額を基にしている。
京都フュージョニアリングが3位にランクインした。これにより、2023年に100億円を超える調達を実施したスタートアップは4社となった。タクシー配車アプリなどを提供するGOの140億円がトップの座をキープしている。
新しい顔ぶれとして、電子書籍ストアを運営するBookLiveが45億円で10位タイに入った。また、産業用ロボットコントローラを手がけるMujinが39億4,000万円で14位に、高血圧症やニコチン依存症を対象にアプリを通じた治療を実施するCureAppが34億9,000万円で18位にそれぞれランクインした。
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STARTUP DBは次月以降も引き続き、国内スタートアップ資金調達金額ランキングや主要トピックに関する記事をリリースしていく。
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