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【3月第2週・資金調達情報】農業ドローンのナイルワークス16億調達など

2019-03-18
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

注目トピックス

3月2週目は、ナイルワークスがINCJ、住友化学、住友商事などから総額16億円の調達を実施。ナイルワークスは、「空からの精密農業」をビジョンに掲げ、稲作農家向けに農薬散布用ドローンや生育管理用ドローンの製造・販売を手掛けるドローンスタートアップ。農業分野でのドローンの普及により、農作業の省力化を図り、従来小規模農家には難しかったシステマティックな農業を可能にする。今回の資金調達で調達総額は約24億円になり、今後は各出資企業やファンドと連携し、水稲以外の作物にも展開をして、シェアの拡大を図るという。また、本田圭佑氏が出資したことで注目を集めるフィナンシェ。B Dash Ventures、D4V、KSK Angel Fundなどから総額3億円の調達に成功。フィナンシェはgumi代表取締役の國光宏尚氏がファウンダーとして全面支援しているスタートアップで、個人の夢やスキルを財産にして取引できるソーシャルネットワーク「FiNANCiE」の運営を行う。「FiNANCiE」は、夢を持つ人(ヒーロー)と夢を支援する人(ファン)の出会いを促進するドリームシェアリングサービスであり、夢を共有財産にするという全く新しいサービスである。今後更なるプロダクトの改良と社会への実装を図り、若者のチャレンジを皆で応援できる社会の実現を目指していくという。今後の展開に期待がかかる。

調達金額3億円以上の企業

ナイルワークス 16億円(INCJ /クミアイ化学工業 / スパークス・グループ /住友化学 / 住友商事/ 鎌倉インベストメント )稲作農家向けに農薬散布用ドローンと生育管理用ドローンの企画製造販売を行う、ドローンスタートアップ。

FUNDBOOK 10億円(畑野幸治)企業と企業をつなげるオンラインM&Aプラッチフォームの開発、運営を行う。

BABEL  3.4億円(AGキャピタル / みずほキャピタル / キャナルベンチャーズ /サイバーエージェント/ ジェネシア・ベンチャーズ / ディープコア / 三菱UFJキャピタル /富島寛)「お店で手に取るように商品の事が分かる」をコンセプトに複数の動画メディア事業を運営するスタートアップ。

フィナンシェ 3億円(B Dash Ventures / D4V/ KSK Angel Fund / gumi Cryptos)個人の夢やスキルを財産にして取引することが出来るソーシャルネットワーク「FiNANCiE」の運営を行うスタートアップ。

他資金調達企業の一覧

WithTravel 2億円(グローバル・ブレイン)「旅行を科学し、旅行者に新たな発見を」というコンセプトのもと同社は主にAIを活用した旅行検索サービス「atta(アッタ)」を開発中。

A1A  5,300万円(BEENEXT /PKSHA Technology / コロプラネクスト)企業間取引の非効率を減らすクラウドサービスを提供するスタートアップ。

アジト 4,000万円(日本政策金融公庫)カスタマーデータプラットフォーム「Databeat」の提供を手掛ける。

ウケトル 2,000万円(TCI エクスプレス)商品の追跡と再配達をITの力で新しくしたサービス「ウケトル」の提供を行う。

ビナヤマト 非公表(アルク)LMS、IoTを中心としたソフトウェア開発受託事業、インフラ構築/設計、オンライン語学スクール運営管理システム、クラウド型Eラーニングシステムを展開。

MARS Company 非公表(住友商事)東京大学と共同研究パートナーを結び、冷凍・冷蔵によって劣化して食品の鮮度を損なわないような冷蔵・冷凍庫の開発を行うスタートアップ。

Ancar 非公表(エボラブルアジア)中古車を独自の整備工場ネットワークを活用し安心して売買できる、個人間売買を行うクルマのフリーマーケットを提供。

プラスアルファ・コンサルティング 非公表 (野村キャピタル・パートナーズ)顧客の声を見える化する「見える化エンジン」、顧客情報や購買履歴等の分析から購買につなげるマーケティングツール「カスタマーリングス」を開発・運営。

ミンナのシゴト 非公表 (とちぎんキャピタル)月額使用料金0円の就労支援事業所専門お仕事マッチングサービス「ミンナのシゴト」を提供。

ソーシャルバンクZAIZEN 非公表 (ジェイホールディングス)沖縄に誕生したソーシャルレンディングのスタートアップ。

オトングラス 非公表 (ジンズ)知覚を拡張するIOTスマートグラスの開発・販売を手掛けるスタートアップ。

FacePeer 非公表 (マイナビ)ビジネスコミュニケーション用ツール「FaceHub」の提供を行う。

Aerodyne Group 非公表 (鎌倉インベストメント)マレーシアに創業されたドローンサービスを提供するスタートアップ。

レナサイエンス 非公表 (七十七キャピタル /七十七銀行 / 大塚ホールディングス)「老化」に伴う疾患領域である癌や、認知症等、「メンタルヘルス」に関連する疾患領域の統合失調症や自閉症等などを主要なターゲットとする医薬品の開発を手掛ける。

クロスロケーションズ 非公表 (岡三キャピタルパートナーズ)位置情報データ活用プラットフォームの開発・提供

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。