余った時間などを活用して働きたい人と事業所をつなぐ「スキマバイト」アプリ・「タイミー」を提供するタイミーはこのほど、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・りそな銀行からの借入で総額130億円の資金調達を実施した。
同社は2022年11月にも183億円を融資で調達していて、2年連続で大型のデットファイナンス(用語解説)を成功させた形だ。
タイミーは、余った時間などを活用してアルバイトをしたい人と、働き手が欲しい事業所などを繋ぐ。履歴書・面接なしですぐに働けるほか、給与が即日振り込まれる利便性の高さが特徴だ。
今回の借入は年利1.0%未満で無担保・無保証というもの。1.0%未満という金利は、発表上は2022年の前回調達と同じだが、実際には今回の方が低く設定されているという。
タイミーは元々、飲食業界を中心にアルバイト機会を提供していたがコロナ禍で減少。倉庫作業などがある物流業界や洗車・車両移動などを任されるレンタカー業界に浸透を図ってきた。こうした広がりに加え、コロナ禍が一服し行動制限が解除されたこともあり飲食・小売関連の労働需要も戻ってきているという。
こうした背景からタイミーは、前回の調達以来、テレビコマーシャルを放映するなどして全国の広い範囲でワーカー(働きたい人)の確保に努めてきた。足元では累計500万人を超えている。
今回調達した資金はワーカーの更なる確保や、給与即日払いのための立て替え費用、それにエンジニア・営業人材の採用など組織体制の拡大に充てられる。
タイミーの八木智昭・CFOはSTARTUPS JOURNALの取材に対し、「アセット(資産)に紐づく借入ではなく、会社の信用に基づいたファイナンスだ。業績や財務状況が前回調達時よりもさらに改善されたため、リスクも減ったと判断してもらい金利も低下した」と話している。
タイミーは2022年11月の183億円に続き、今回も130億円の調達に成功しました。
一般的には、銀行から融資を受けづらいと言われるスタートアップ。タイミーが大型調達を実施できた背景には、大手銀行・投資銀行の双方のキャリアを持ち、「銀行員が知りたい情報」を知り尽くす八木智昭・CFOの綿密な計画と徹底的な行動がありました。
銀行との信頼関係を構築し、デットファイナンスを成功に導くために必要なアクションは。編集者が深掘りした記事は、後日公開します。
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