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【2023年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

2023-08-03
高橋史弥 / STARTUP DBアナリスト・編集者
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高橋史弥 / STARTUP DBアナリスト・編集者

国のスタートアップ育成5か年計画が公表され、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が投資に参入するなどの追い風が吹いた2022年は、日本のスタートアップ・エコシステムの成熟ぶりを示した1年と言える。

だが、エコシステムを取り巻く環境は依然として厳しい。アメリカの中央銀行などの利上げによって変調をきたした市況は、資金調達の難易度を引き上げたままだ。3月にはシリコンバレーバンク(SVB)が破綻したとの一報が電撃のように駆け巡り、国内でも関係者らが影響の見極めに追われた。

2023年上半期もエコシステムの動きは激しい。こうしたなか、スタートアップ企業の資金調達はどのような推移を辿ったのか。

本レポートは、そんなエコシステムの姿を、調達額や件数、それに評価額やIPOなどの視点から詳細に紐解いていく。

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2023年上半期の調達金額は4,000億円台 2020年以来の水準

2023年上半期の資金調達金額は4,006億4,100万円だった。これは、エクイティファイナンス(用語解説)だけでなく、融資などのデットファイナンス(用語解説)、クラウドファンディングなどを合算した金額だ。2022年上半期(6,178億円)、同下半期(6,138億3,900万円)から2,000億円以上減少している。

調達社数も1,099社と、2022年上半期(1,480社)、同下半期(1,397社)からマイナスとなった。

23年上半期の数字は速報値であり、今後、登記簿の更新などに伴って金額・件数ともに一定程度の上昇が見込まれる。とはいえ、全体として減少傾向にあることは間違いない。

資金調達環境の冷え込みは2022年も指摘されていたが、国内では投資に充てられていない待機資金(ドライパウダー)が残されていたことなどもあり、調達総額は1兆円を超える水準を保ってきた。これは、マクロ環境の変化が如実に響いたアメリカなどと一線を画す傾向とみられてきたが、ここにきて金額・社数ともに減少することとなった。

調達をエクイティファイナンスによるものと、デットファイナンス・ベンチャーデット(新株予約付融資や転換社債など)などを含む「その他」に分類した。

エクイティファイナンスによる調達は3,463億5,300万円と、前年同期比で1,939億円のマイナスだった。2022年下半期からも800億円あまり減った。

「その他」の調達金額は542億8,800万円で、実施社数は72社だった。UPSIDERの467億、タイミーの183億円と大型デット調達が相次いだ2022年下半期の1,857億5,100万円からは大きく減らしているものの、実施社数に変化はなかった。

エクイティ調達は下降線を描いているが、デット性の調達などは一定の水準を保っている。スタートアップの資金調達手法の多様化は引き続き進んでいきそうだ。

本レポートはこうした資金調達の概況だけでなく、大型のファイナンスを実行したスタートアップの分析やIPO・M&Aイグジットの情報などを網羅している。

レポートの目次

1:資金調達概況
2:資金調達金額の平均値・中央値
3:評価額ランキング
4:資金調達金額ランキング
5:2023年上半期 スタートアップ関連の主要トピック
6:VCによる投資社数ランキング
7:事業会社・CVCによる投資社数ランキング
8:EXIT概況
9:大学発スタートアップ
10:まとめ

このような方におすすめ

・CVCなど、事業会社で投資担当をしている
・2023年上半期に大型資金調達をした企業を知りたい
・国内の最新スタートアップ動向を知りたい
・ファンド、投資家、産学連携など成長産業における最新動向を網羅したい
・今、勢いのあるスタートアップを見つけたい
・IPOやM&A、事業提携などの傾向を知って、自社に活用したい

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最前線で活躍するVCが解説 投資動向セミナー8月24日開催

ベンチャーキャピタリストとしてエコシステムの最前線で活躍する専門家を招き、2023年上半期の投資動向について解説を聞くセミナーを、8月24日(木曜日)にオンラインで開催する。市況の冷え込みが続くなか、国内スタートアップの資金調達はどのような変遷をたどったのか。独自調査による最新レポートをグラフィックで視覚化しながら、スタートアップの今と下半期の展望を読み解いていく。

▼解説セミナーは、以下からお申し込みいただけます。
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▼開催概要開催日時:2023年8月24日(木)12:00~13:30
参加料:無料
参加方法:オンライン
視聴主催:フォースタートアップス株式会社(STARTUP DB)
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