2023年6月に発表された資金調達を金額ベースでランキング形式にまとめた。
三菱UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケートローンで80億円を調達したUPSIDERが1位となった。ノーコードAIプラットフォームを手がけるFLUXが44億円で2位に続いた。
ランキングは以下の通り。
(6月に発表された調達を基にしているため、2023年5月以前に資金調達が実施されたものも含まれる)
1位は三菱UFJ銀行をアレンジャーとしたシンジケートローンで80億円を調達したUPSIDERだった。シンジケートローンには、三井住友信託銀行、商工組合中央金庫、東京スター銀行、紀陽銀行、あおぞら銀行がそれぞれ参加した。法人カード事業の成長資金として活用する。
UPSIDERは発表のなかでシンジケートローンについて「収益性が高く調達規模の大きい企業が実施できる資金調達手段」としたうえで、「当社のようなスタートアップが実行したこと自体が、マーケットに対して意味を持つ」とコメントした。
2位は44億円でFLUXだった。第三者割当増資による調達や新株予約権付社債、それに金融機関からの融資などを組み合わせた。
同社が展開するプラットフォーム「FLUX AI」は、プログラミングの知識を必要としない「ノーコード」でAI技術を活用可能にする。資金調達をきっかけに、従来の広告・マーケティング領域だけでなく生成系AIを活用したコンテンツ作成などの機能開発にも取り組む方針だという。
3位はTerra Motors。大阪ガスなどを引受先とした第三者割当増資で40億円を調達した。
同社は電動三輪車のリースなど電動モビリティ事業をグローバルに展開してきたが、2022年4月に参入した国内向けEV充電設備事業にも注力している。調達した資金は充電インフラ網の拡充や組織強化などに活用し、EV充電分野のシェアトップを目指す。また、2024年2月1日には社名をTerra Chargeへ変更する。
4位のセルージョンは、目の角膜が濁り、最悪の場合失明に至る恐れもある「水疱性角膜症」に対し、iPS細胞を活用した治療法を開発する。5位・LayerXの26億8,000万円はシリーズAのセカンドクローズとして調達したもの。2月にはファーストクローズで55億円を調達していて、合計で82億円規模になる。
1月から6月までの資金調達金額ランキングは、2023年上半期の国内スタートアップ投資動向レポートに掲載します。
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