ランキングレポート

国内スタートアップ資金調達ランキング(2021年1月)

2021-02-12
STARTUPS JOURNAL編集部
Editor
STARTUPS JOURNAL編集部

自動動画編集クラウド「Video BRAIN」提供、オープンエイトが30億円の資金調達を実施

※2021年3月8日追記ナイルの2021年1月18日に発表したした資金調達は全て2020年実施とのナイルより情報提供あり。次回の資金調達ランキング表で修正予定。

調達金額上位5社の平均額は、国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2020年1月)では37.7億円であったのに対し、2021年1月の平均は15.5億円となっている。大型の資金調達は例年に比べ少ない。インハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」やSNS投稿・分析サービス「Insight BRAIN」を提供するオープンエイトが、JPインベストメントスパークス・グループ日本政策金融公庫から総額30億円の資金調達を実施し、2021年1月の資金調達ランキングではTOPとなった。パーソナル栄養検査サービス「VitaNote」などを提供するユカシカドは、前澤ファンド日本政策金融公庫などから総額15億円の資金調達を実施した。調達した資金は、財務基盤の強化と大規模プロモーション実施による栄養改善市場の拡大に充当する見込みだ。マイカーリースサービスを提供するナイルは、DIMENSIONJICベンチャー・グロース・インベストメンツ環境エネルギー投資博報堂DYメディアパートナーズSBIグループ日本ベンチャーキャピタルグリーベンチャーズデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、その他個人投資家を引受先として、約37億円の第三者割当増資を実施、さらに複数金融機関から約13億円の融資を受け、総額50億円超の資金調達を実施した。今回は登記簿を元に、2021年1月以降に調達した金額を推測し、12億8,000万円の資金調達として扱っている。今後は、自動車整備工場や自動車ディーラー、サービスステーションなどの自動車関連事業社とのアライアンスを強化拡充し、各事業との親和性が高い企業のM&Aも積極的に検討していくとする方針を示している。次世代エネルギー源として注目をされている核融合技術の開発に取り組む企業に工学的ソリューションを提供する、京都大学発のスタートアップ、京都フュージョニアリングは、Coral Capitalを引受先として1億1,600万円の資金調達を実施した。

ヘルスケア分野の企業が3社ランクイン

カテゴリー別では、ヘルスケア・美容分野が3社と最も多く、人事、医療・介護、金融分野が2社と続いた。ヘルスケア・美容分野では、ユカシカドLEAN BODYHERBIOの3社。医療・介護分野では、ジェイファーマ凜研究所が資金調達を実施している。LEAN BODYは、オンラインフィットネス動画配信サービス「LEAN BODY」を運営するスタートアップ。自宅で過ごす時間が多い昨今の情勢も追い風となり、2020年の利用者数は昨対比約900%の伸びを見せている。厚生労働省によると、2025年、日本の65歳以上の高齢者の割合は30.3%になると予想されている。出生数は2019年に戦後初めて90万人を割り、86万5,239人となった。また、経済産業省の資料では、2016年度に約25兆円であったヘルスケアの国内市場規模は、2025年には約33兆円にまで増大すると推計されている。少子高齢化が進む課題先進国である日本において、健康寿命を伸ばすことが喫緊の課題となっており、ヘルスケア分野に注目が集まっている。STARTUP DBでは次月以降も引き続き、資金調達ランキングと主要トピックに関する記事リリースしていく。

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。

RELATED JOURNEYS

関連記事

RELATED
JOURNEYS

関連記事