後払い決済サービス「Paidy」を運営するPaidyが、10月に2度資金調達を実施し、合計156億円を調達した。これにより、新規で2位にランクインした。今回の資金調達は国内フィンテック関連スタートアップとして過去最大の金額となる。内視鏡の画像診断支援AIの開発を行なっているAIメディカルサービスが46億円の新規調達を実施し、8位にランクイン。またディープラーニングに特化した研究開発を行うLeapMindが35億円の調達により13位に、ブロックチェーン技術を基盤としたスマートロック「bitlock」を提供するビットキーが34億円の調達により15位にランクインを果たした。AIメディアカルサービス、LeapMind、ビットキーに共通している点はディープテック領域で活躍しているスタートアップであるという点だ。ティアフォーやMUJIN、Spiberなど、上位にランクインしているスタートアップにディープテックが多いことも特徴だろう。
調達金額:156億円引受先企業:ゴールドマン・サックス/Eight Roads VenturesJS Capital Management/PayPal Ventures/Soros Capital Management/Tybourne Capital Management/みずほ銀行/三井住友信託銀行/三井住友銀行
"Paidy翌月払い"のフレーズのもと、手軽で安心な決済サービス「Paidy」を提供するスタートアップ。「Paidy」は、オンラインショッピングで決済する際クレジットカードの番号入力や事前登録をしなくても氏名とメールアドレスを入力するだけで購入が完了するオンライン決済サービスだ。今後、オンライン決済での大型加盟店との取引拡大を目指し、各種サービスの充実によって2020年までに1,100万口座の開設を目指す。
調達金額:46億円引受先企業:Innovation Growth Ventures/SMBCベンチャーキャピタル/WiL/アフラック・ベンチャーズ/グロービス・キャピタル・パートナーズ/スパークス・グループ/大和企業投資/日本ライフライン/日本郵政キャピタル/菱洋エレクトロ/他、個人投資家1名
内視鏡の画像診断支援AI(人工知能)を開発するスタートアップ。同社が事業を展開している内視鏡分野には病変の見落としや、診断画像の2重チェックの負担など相当な課題が存在している。これらの課題に対して、画像診断支援AIを活用し、早期のがん発見につなげていくことを目指している。
調達金額:35億円引受先企業:SBIインベストメント/あいおいニッセイ同和損害保険/トヨタ自動車/三井物産
消費電力など様々な制約があるエッジ端末上でもディープラーニングを動作させることができる「極小量子化ディープラーニング技術」を保有している。この技術を利用し、デジタルカメラ・テレビ・ドライブレコーダー・ドローンなどの大量生産製品へのAI導入を支援している。更に現在、ディープラーニングのプラットホーム「Blueoil」の開発も行なっている。
調達金額:34億円引受先企業:森トラスト/ゴールドマン・サックス/みずほ銀行/りそな銀行/マーキュリアインベストメント/伊藤忠商事/新生銀行/阪急阪神不動産/他、複数の事業会社経営者、エンジェル投資家
独自のキーテクノロジー「bitkey」を利用した次世代スマートロック「bitlock」を提供している。これまで多くのテクノロジーが発明され、発達してきた一方で、ここ数百年の間、カギの技術は全く変化していないという現状に対して、あらゆるシーンで欠かせない鍵を再発明すべくキーテクノロジー事業を展開している。2019年4月には月額500円から利用できるスマートロック「bitlock LITE」、2019年7月には集合玄関のオートロックドア向けスマートロック「bitlock GATE」を発売開始した。