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【5月第2週・資金調達情報】農業普及の1手を打ち出す、坂ノ途中が約6億円の調達

2019-05-20
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

注目資金調達企業5社

坂ノ途中

https://www.on-the-slope.com

調達額:6億100万円調達先:NECキャピタルソリューション / みずほキャピタル / セラク / ベンチャーラボインベストメント / 京都信用金庫 / 京都大学イノベーションキャピタル / 農林漁業成長産業化支援機構

持続可能な農業の普及を目的とし、2009年に京都で設立されたスタートアップ。主な事業として新規就農者が栽培した野菜を中心とした農産物の販売(EC)を行なっている。加えて、オーガニック・エコ農業に取り組んでいる生産者とバイヤーをマッチングさせるサービス「farmO」も展開している。同社は環境負荷が少なく、100年先も続く農業を形作っていくことを目指す。今回の資金調達で累計調達額約8億4700万円となった。今後はコーヒー事業をさらに拡大していくために、タイ、イエメン、バリ、ネパール、中国など海外にも積極的に産地を広げていく方針である。

Okage

https://okagekk.com

調達額:4億円調達先:TIS / グローバル・ブレイン / ティーガイア

「早い・安い」といった価値観が主軸のeコマースとは一線を画した新しくも「楽しい」購買体験が実現できるようなリアルコマースのための革新的なテクノロジーを、飲食店や小売店に安価で提供するスタートアップ。同社では外食業界の3大課題である人手不足・インバウンド対応・中食対応を、自動化・多言語対応・モバイルオーダー・セルフレジなどで実現するクラウド型店舗ソリューション「Okageシリーズ」を展開している。2019年5月TISインテックグループのTIS株式会社と資本提携を結ぶ。両者ではこの提携を通じて外食業界の店舗における決済業務の省力化やスピード化を実現し、業界の課題解決を目指す。

バルス

https://balus.co

調達額:3億5000万円調達先:GMO Venture Partners / 三井住友海上キャピタル

2018年に誕生した、エンターテインメントを通して世界中の人々が一緒に楽しめる社会を作るスタートアップ。xRライブ事業、コンテンツプロデュース事業、音楽関連事業、運用システム事業の4つの事業を展開する。2019年5月にはGMOベンチャーパートナーズや三井住友海上キャピタルを引受先とする3.5億円の資金調達を行なったことを発表した。

カクテルメイク

https://cocktail-make.com

調達額:2億1000万円調達先:FFGベンチャービジネスパートナーズ / NOW / みずほキャピタル / ドリームインキュベータ / マネックスベンチャーズ / 新生企業投資

世界中のクリエイティブを、一歩前へ」というミッションのもと、主に動画制作の経験や専門スキルがない人でも、ブラウザ上から簡単に動画を生成できるクラウドサービス「RICHKA」を開発・展開しているスタートアップ。同サービスはグノシー、PR TIMES、GIZMODO、BUSINESS INSIDER JAPAN、freeeなど多くの企業が導入している。2019年5月には2.1億円の資金調達を行なった。今回の資金調達を受け、マーケティングの強化や人材採用などに注力していく方針だ。また5Gが本格的に商用化される2020年までに、クオリティの高い動画を100万本生成を目指している。

METRICA

https://metrica.me

調達額:8000万円調達先:インキュベイトファンド

慶應義塾大学医学部の大学生と、同大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生らが立ち上げたスタートアップ。医療や介護と、機械学習やディープラーニングなどのテクノロジーを組み合わせ、健康な医療現場創造をミッションする。自社事業としては、「AIエンジニアリング力」と「医療の現場知」を兼ね備えたサービスの提案を行う。また、受託事業の事例としては、医療・介護ドメインにおけるIT技術活用事業だけでなく、AIソリューションの提案・開発事業なども提携パートナーと共に進めている。今回調達した資金を元に、チームの強化を積極的に進め、職種としては広報やエンジニア、雇用形態は社員から学生インターンまで幅広く募集していく。

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。