ランキングレポート

国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2022年1月-3月)

2022-04-13
STARTUPS JOURNAL編集部
Editor
STARTUPS JOURNAL編集部

8社が新規ランクイン、トップ3は70億円以上の調達

2022年1-3月の国内スタートアップ資金調達金額ランキングは、先月に引き続きソフトバンクロボティクスグループがトップにランクインした。また、2位のテラドローンをはじめ、ANA NEOjinjerKyashアキュリスファーマモジュラスQunaSyshacomonoの計8社が新規ランクインを果たした。ドローン運行管理システム「Terra UTM」などを運営するテラドローンは、2022年3月にシリーズBラウンドにおいて、三井物産SBIインベストメント東急不動産ホールディングスSBIインベストメントがGPを務めるCVCを通じた出資)、九州電力送配電西華産業などの新規投資家に加え、既存投資家のベンチャーラボインベストメント海外交通・都市開発事業支援機構を引受先とする第三者割当増資により総額80億円の資金調達を実施した。今回調達した資金は、運航管理技術の開発、各事業成長資金、本活動を実現するための採用活動への投資に充てる。バーチャルトラベルプラットフォーム「SKY WHALE」を開発・運営する、 ANAホールディングスの子会社、ANA NEOは、2022年3月、全国の事業法人を引受先とする第三者割当増資及び、南都銀行三井住友銀行大分銀行京都信用金庫京都中央信用金庫トマト銀行佐賀銀行琉球銀行大地みらい信用金庫によるメザニン出資並びにシンジケートローンを含む融資によって、総額45億円の資金調達を実施。ANAグループのネットワークを一層活用し、金融機関や行政機関等と地域の魅力を発信するコンテンツ開発で協働し、世界に先駆けたメタバースサービスの事業構築を加速させる方針だ。ANA NEOは、今回の調達と2022年2月に登記簿から確認した10億円の調達と合わせて総額55億円の資金調達を実施し、4位にランクインを果たした。小型SAR衛星の開発・運用と衛星による観測データを活用したソリューションサービスを提供するSynspectiveは、2022年3月、損害保険ジャパン野村スパークス・インベストメントPavilion CapitalなどからシリーズBラウンドによる第三者割当増資および融資により119億円の資金調達を実施。先月の8位から5つ順位を上げ、3位にランクインした。これにより、同社は創業以来、累計228億円の資金調達を完了した。今回新たに調達した資金は、主に小型SAR衛星の開発・製造・打上・運用、量産施設の準備、および衛星データソリューションの開発とグローバル展開等に充て、更なる事業拡大を目指す方針だ。

累計資金調達金額100億円超え企業は6社

トップ20にランクインしている企業のうち、累計資金調達金額が100億円を超えている企業は、ソフトバンクロボティクスグループテラドローンSynspectiveKyashエリーパワービットキーの6社だ。無料送金アプリ「Kyash」を運営するKyashは、2022年3月に49億円のシリーズDラウンドの資金調達を実施した。本調達は、JPインベストメントBlockGreyhound CapitalAltos VenturesGoodwater CapitalStepStone GroupYitu CapitalSMBC日興証券三井住友海上キャピタルAGキャピタルジャフコグループSMBCベンチャーキャピタルW venturesのそれぞれが運営するファンドを引受先とした第三者割当増資であり、これにより累計資金調達金額は129億3,000万円に到達した。2022年3月31日時点で、2022年3月における資金調達金額の中央値は約1億8,994万円、平均値は約6億6,818万円、資金調達金額合計金額は約561億2,723万円となった(一部融資や社債での資金調達を含む)。

ランクイン企業のピックアップニュース

アドインテ

アドインテ博報堂と連携し、テレビ×デジタル×リテールメディア統合ソリューション「テレデジ・リテールONE」の提供を開始!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000007452.html(2022/03/18)

QunaSys

QunaSys日本ゼオン株式会社と化学メーカーとして初の業務・資本提携https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000041464.html(2022/03/28)

jinjer

バックオフィス向けクラウドサービスを提供するjinjerベネフィット・ワンとHR Tech領域で協業https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000089626.html(2022/03/31)STARTUP DBでは次月以降も引き続き、国内スタートアップ資金調達金額ランキングと主要トピックに関する記事をリリースしていく。

スタートアップ×東証一部 2021年注目された資本業務提携事例5選を無料でダウンロード!!

▼このような方におすすめ

・資本業務提携を検討しているスタートアップまたは大手企業の方・2021年注目を集めた資本業務提携の概要を把握したい方・資本業務提携のスムーズな進め方を知りたい方・各企業の資本業務提携の背景と展望が知りたい方

▶︎ダウンロードページ

ENTERPRISEプランのご案内

スタートアップとの協業を目指す企業様に向けた、スタートアップを「探せて」「繋がれる」サービス。 ENTERPRISEプランでは、情報を検索・閲覧できるだけではなく、スタートアップと協業を実現させるサポートまでワンストップで支援いたします。

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。

RELATED JOURNEYS

関連記事

RELATED
JOURNEYS

関連記事