ランキングレポート

国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2021年1-8月)

2021-09-15
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

キャディ、データX、Spartyの3社が新規ランクイン

2021年1-8月の国内スタートアップ資金調達金額ランキングでは、キャディデータXSpartyの3社が新たにランクインを果たした。キャディは、製造業の受発注プラットフォーム「CADDi(キャディ)」を提供し、製造業のバリューチェーン全体に潜む構造的な課題に対しDXを推し進めている。同社は、2021年8月にシリーズBラウンドでグロービス・キャピタル・パートナーズWiLDCM Venturesグローバル・ブレインなど計10社を引受先とする総額80億3,000万円の第三者割当増資を実施。本調達を通じて、グローバルも含めた人材採用や「CADDi」の開発、新規事業への投資を進めていくとしている。今回の調達に合わせて三井住友銀行三菱UFJ銀行みずほ銀行から25億円の追加融資枠も確保したことも発表。また、今冬には製造業系の企業を対象にしたエクステンションラウンドも予定している。データマーケティングクラウドシステム「b→dash」を提供するデータXは、登記簿情報から2021年7月に新たに約45億円の増資を確認し、16位に新規ランクインを果たした。同社は、「スマートデータ社会の実現」をミッションとし、2021年6月に社名をフロムスクラッチからデータXに変更した。同社が提供する「b→dash」は、企業が保有するユーザーデータ・広告データ・購買データなど、マーケティングプロセス上に存在する全てのビジネスデータを、一元的に取得・統合・活用・分析するSaaS型データマーケティングソリューションだ。今後は強みである、データ統合技術、データ高速処理技術を競争力の源泉とし、さまざまな産業領域とエリアでの事業展開を予定している。Spartyは、2017年7月の創業以降“一人ひとりの個性を価値化したい”という想いのもと“色気のある時代を創ろう”をミッションに掲げ、パーソナライズを基軸としたD2Cブランドの展開している。主に、パーソナライズヘアケア「MEDULLA」、パーソナライズスキンケア「HOTARU PERSONALIZED」、パーソナライズボディメイク「Waitless」の3ブランドを展開し、2021年8月時点で累計会員数は35万人以上となっている。同社は、JICベンチャー・グロース・インベストメンツが運営する、JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合をリード投資家とし、アカツキ丸井グループによる第三者割当増資と、みずほ銀行りそな銀行三菱UFJ銀行からの融資を合わせ、総額約41億円の資金調達を実施した。今回調達した資金は主に、事業拡大へ向け2022年6月までに200名規模へ拡大するための採用強化や、マーケティングに充当する方針で、グローバル展開も視野に入れながらサービス展開を加速させていく方針だ。

ランクイン企業のうち、12社が累計資金調達金額100億円超え

トップ20にランクインしている企業のうち、累計調達金額が100億円を超えている企業はTBMMobility TechnologiesヘイSmartHRスマートニュースPaidyispaceネットプロテクションホールディングスディーカレットアトナープデータXユビタスの12社だ。また、設立5年以内のスタートアップは、キャディネットプロテクションホールディングスディーカレットSODAmenuSpartyの6社で、その内5社が50億円以上を調達している。STARTUP DBでは次月以降も引き続き、資金調達ランキングと主要トピックに関する記事リリースしていく。

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【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。

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