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【4月第4週・資金調達情報】人口合成クモ糸を開発する「Spiber」が60億円超えの大型資金調達

2019-04-29
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

大型資金調達トップ5

Spiber

https://www.spiber.jp/

調達額:65億円調達先:三菱UFJリース / 三菱UFJ銀行 / 山形銀行 / 荘内銀行 / 鶴岡信用金庫

2007年9月、神奈川県にて設立。その後、2008年6月に慶應義塾大学先端生命科学研究所のある山形県鶴岡市に移転。同社はNASAも諦めたとされる人工合成クモ糸こと「クモノス(QMONOS)」の開発で世界の注目を集めている。2019年4月には三菱UFJ銀行、山形銀行、荘内銀行、鶴岡信用金庫、三菱UFJリースより65億円の資金調達を行なった。資金調達をもとにタイの新工場建設用や、鶴岡の既存設備の増強をおこなう。

ナイル

https://nyle.co.jp/

調達額:15億円調達先:スパークス・グループ /AOKIホールディングス / SBIホールディングス

東京大学の在学中に、「マーケティングドリブン事業開発カンパニー」として高橋飛翔氏によって設立されたスタートアップ。2018年には、月定額のマイカー賃貸サービス「カルモ」をローンチ。2019年4月22日には15億円もの大型資金調達に成功した。稼働率が5%とも言われる事がある自動車領域において、オンラインで完結する車の賃貸におけるサブスクリプションモデルを一般化させる事を目指していく。

ムスカ

https://musca.info/

調達額:10億円調達先:伊藤忠商事

「食糧のインフラを技術と理念で支える企業」という理念のもと設立された企業。ハエの一種であるイエバエによる「畜産糞尿を有機肥料や飼料に100%リサイクルする循環システム」を用いて、人口増加による食糧危機の解消を目指している。この循環システムは「MUSCAシステム」と呼ばれ、宇宙での排泄物処理と食料への転換を目指したロシアの研究技術を応用した技術で、今まで堆肥となっていた家畜糞や加工残渣から、高品質の有機肥料と飼料を100%リサイクルするシステムを指す。2019年4月23日には伊藤忠商事より10億円の資金調達を実施。同タイミングでiCEO職を廃止し、代表取締役暫定CEO流郷氏が代表取締役CEOに就任する新経営体制を発表した。経営執行体制の明確化と意思決定の迅速化を図るため方針転換をしたようだ。

スタディスト

https://studist.jp/

調達額:8.3億円調達先:DNX Ventures / SalesforceVentures / 三井住友海上キャピタル / 三菱UFJキャピタル / 日本ベンチャーキャピタル

写真や説明文を追加するだけで簡単に業務マニュアルが作成できるクラウド型マニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」を提供している。PCはもちろん、スマホだけでもマニュアル作成ができる。2019年4月には日本ベンチャーキャピタル、Salesforce Ventures、三井住友海上キャピタル、三菱UFJキャピタル、DNX Ventures の5つのVCを引受先とした8.3億円を調達した。これで累積調達金額は13億円に達したことになる。調達した資金はマーケティングの強化や東南アジアにおける拡販強化などに活用していく方針だ。

ORTHOREBIRTH

http://orthorebirth.com/

調達額:7億円調達先:デクセリアルズ

2011年に誕生した綿のような見た目の人口骨から革新的な医療機器を開発するスタートアップ。この人口骨はレボシスという細い繊維からできており、同社はレボシスの研究をおこなっている。今後は同材料を抗がん剤に入れることや脂肪幹細胞培養に用いること、等の幅広い用途があることを考えている。2019年4月に同社はデクセリアルズと資本提携を行なった。今後、再生医療分野での業務提携も考えている。

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