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【1月第3週・注目の資金調達情報】ポケットコンシェルジュがAmerican Expressの完全小会社化など

2019-01-21
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部
【1月第3週・注目の資金調達情報】ポケットコンシェルジュがAmerican Expressの完全小会社化など

1月第3週はクロスボーダーでM&Aが実施された企業が2社あった。1社は厳選レストラン予約・決済サービス「Pocket Concierge」運営のポケットコンシェルジュ。同社はAmerican Expressの完全小会社となり、日本内外のAmerican Express会員に日本の優良飲食店へのアクセス提供に注力していく。もう1社、クラウドソーシングの仕組みを活用した人力翻訳プラットフォーム運営のGengoがLionbridgeの完全小会社となった。50万人の言語エキスパートによる機械学習のモデルやコンテンツ作成のための学習データを提供してきた実績をもつLionbridgeと手を組むことで、世界市場に新しい技術をもたらし、翻訳および機械学習両分野の可能性を広げていくことが見込まれる。日本ではクロスボーダーでのM&Aの事例はまだ少ないが、今後もスタートアップの新たなEXIT手段として、クロスボーダーでのM&Aが活性化していくのではないだろうか。

調達金額1億円以上の企業

LINE証券 198億円(LINE financial / 野村ホールディングス)資産形成層をターゲットとした非対面証券ブローカレッジおよび非対面証券投資コンサルティングサービスの提供

O: 2.2億円(Draper Nexus Venture Partners / アコード・ベンチャーズ / アーキタイプベンチャーズ / キリンホールディングス / マネックスベンチャーズ)健康データを一括管理するBtoBtoEの睡眠支援サービス「O:SLEEP(オースリープ)」の研究・開発

ADlive 1.6億円(XTech Ventures / みずほキャピタル)Webサイト制作、保守・運用、多言語化サポートなどをパッケージにしたコンサルティングソリューション『URUURERU』の運営

hokan 1.4億円(500 Startups / BEENEXT / MIDベンチャーキャピタル / アーキタイプベンチャーズ /セゾン・ベンチャーズ / ソニー)保険代理店および保険募集人向けに、見込客管理および保全を支援するサービスの開発

スタジオアンビルト 1.1億円(OKBキャピタル / ニッセイ・キャピタル / 日本政策金融公庫 / 静岡キャピタル)プロの建築家やデザイナーに間取り図の作成を依頼できるサービス「madree(マドリー)」を提供

他資金調達企業の一覧

connectome.design 70百万円(Deep30 / SBIインベストメント / インテージホールディングス)コンサルティングを中心としたAI関連技術を活用した新規事業創出

PoliPoli 60百万円(F Ventures / NOW / インキュベイトファンド / ベンチャーユナイテッド)有権者の候補者理解を支援するモバイルアプリ「PoliPoli」の運営

KOSKA 30百万円(500 Startups)主に製造業を営む中小企業向けに原価計算ができる「GenKan」の企画、開発、提供

OLIVA 20百万円(クルーズ)パーソナルトレーニングジムとユーザーを結びつけるプラットフォームを提供

イノベーション 20百万円(マーチャント・バンカーズ)独自の仮想通貨「Z502(502 Bad Gateway Token)」のメディア展開を行なっている

SAgri -百万円(グローカリンク / 花房弘也)主な事業として農業を管理するアプリ「SAgri」の提供

CoinOtaku -百万円(ブロックテック)仮想通貨メディア「CoinOtaku」の運営

ハッカグース -百万円(ドリームインキュベータ / 佐々木俊介)変化するライフスタイルに、人と組織が適応するためのサービスを提供

ペライチ -百万円(ニッセイ・キャピタル / 東京理科大学インベストメント・マネジメント)ホームページ作成のWebサービス「ペライチ」の開発・運営

Meily -百万円(East Ventures / NOW / YJキャピタル/ 本田謙)美容医療の体験談・悩みをシェアするSNS「Meily」の運営

M&A実施企業

Gengo -百万円(Lionbridge)翻訳サービスを運営

ポケットコンシェルジュ  -百万円(American Express)ハイエンドレストランのみを集めて海外のゲストに紹介するオンライン予約サービス「Pocket Concierge」の運営

グルーヴ・ギア -百万円(フランジア)Webアプリ開発ができるようになるプログラミング学習サービス

【2025年上半期】国内スタートアップ投資動向レポート

日本のスタートアップは、世界の経済動向や技術の進化に対応しながら、状況を変化させている。2025年上半期の資金調達金額は速報値で3,810億円で着地し、未だ調達環境が良くなってきているとは言えず横ばいの状態だった。米国では、前期に続きAI関連企業への集中が顕著で、PitchBookのデータによると、2025年Q1時点でAIへの資金調達額は全体の約7割に達している。こうした環境の中で、日本の国際競争力を高めるために注力すべき成長産業は何か。本レポートでは、日本の成長産業の変化を捉え、今後の成長の可能性を分析する。これからの日本の経済成長の鍵を見出すために、本レポートが一助となれば幸いである。