ニュースサマリー

ダイヤモンド半導体の製造の北海道大学、産総研発大熊ダイヤモンドデバイス、Pre-Aラウンドで40億円を調達。住宅用太陽光発電システムのシェアリングエネルギー、プロジェクトファイナンスで20億円を調達。【最新スタートアップニュース】

2024-10-21
STARTUPS JOURNAL編集部
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STARTUPS JOURNAL編集部

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▼トピックス

・ダイヤモンド半導体の製造の北海道大学、産総研発大熊ダイヤモンドデバイス、Pre-Aラウンドで40億円を調達!年内に福島県で世界初のダイヤモンド半導体工場建設を開始する予定。

・住宅用太陽光発電システムのシェアリングエネルギー、プロジェクトファイナンスで20億円を調達!エネルギーコスト削減と温室効果ガス削減に貢献しながら、持続可能な社会の実現を目指していくそうだ。

・船の自動運転技術を開発するエイトノット、プレシリーズAラウンドで5億7,000万円を調達!自律航行技術のさらなる進化を目指し、国内外での実装に向けた取り組みを加速していく予定だ。

大熊ダイヤモンドデバイス、40億円を調達しダイヤモンド半導体工場建設へ

ダイヤモンド半導体の製造の北海道大学、産総研発大熊ダイヤモンドデバイスは、年内に福島県で世界初のダイヤモンド半導体工場建設を開始するため、Pre-Aラウンドで既存投資家を中心に40億円を調達したと発表した。今回の調達では、グロービス・キャピタル・パートナーズがリードし、みずほ銀行などの複数の金融機関からもデットファイナンスを実施した。さらに、福島県大熊町でのダイヤモンド半導体工場建設を支援するため、経済産業省の「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」にも採択されており、最大30億円の補助金も受けることが決定した。創業後2年半での累計調達金額は、助成金も合わせると67億円となった。

同社は、既存の半導体と比較して高い効率性や耐久性を持つダイヤモンド半導体を量産することを目指している。この半導体は、特に6G通信や宇宙開発、さらに福島第一原子力発電所の廃炉計画においても重要な技術となる見込みで、極度の環境下でも動作可能な性能が期待されている。

今後、同社は2024年度中に工場建設を開始し、2026年度には稼動を予定している。これにより、ダイヤモンド半導体の商用化が進み、次世代通信技術や宇宙産業など多様な分野への展開が期待されている。

住宅用太陽光発電システムのシェアリングエネルギー、20億円の融資を調達

太陽光発電システムの第三者所有サービス「シェアでんき」を提供するシェアリングエネルギーは、日本初の取り組みとして、屋根置き小口分散型太陽光発電設備を基にしたプロジェクトファイナンスで20億円の資金調達を実施したと発表した。調達先は第一生命保険七十七銀行みずほ銀行であり、格付投資情報センターからBBBの格付を取得しているそう。また今回の資金調達により、同社は累計154億4,000万円の資金を調達したという。

「シェアでんき」は、住宅の屋根に無料で太陽光発電設備を設置するサービスで、利用者は初期費用の負担なく電力を得られる仕組みになっている。発電された電力は住宅で使用されるほか、余剰電力は売電されるため、電気代の削減にもつながる。このサービスは、全国の住宅の屋根という未活用の資産を有効活用し、太陽光発電の普及を促進することを目指している。

今後も同社は「シェアでんき」を通じ、エネルギーコスト削減と温室効果ガス削減に貢献しながら、持続可能な社会の実現を目指していくとしている。

船の自動運転技術を開発するエイトノット、プレシリーズAラウンドで5億7,000万円の資金調達を実施

自律航行プラットフォーム「AI CAPTAIN」を開発するエイトノットは、プレシリーズAラウンドで総額5億7,000万円の資金調達を調達したと発表した。

このラウンドにはリード投資家のゆうちょ Spiral Regional Innovation1号投資事業有限責任組合​や伊藤忠テクノロジーベンチャーズが運営するテクノロジーベンチャーズ6号投資事業有限責任組合をはじめ、複数の新規投資家が参加し、既存投資家であるDRONE FUNDからも追加出資を受けた。ラウンドの累計調達額は7億6,000万円に達したという。

今回の調達は、自社の小型船舶向け自律航行プラットフォーム「エイトノットAI CAPTAIN」の機能強化を目的としている。その他、レトロフィット事業の拡大や、国内外のパートナー企業との連携による技術普及を進める。また、国内営業チームの強化と広報戦略の立案を行い、海外市場展開への準備も進めるとしている。

今後、同社は自律航行技術のさらなる進化を目指し、国内外での実装に向けた取り組みを加速していく予定だ。これにより、水上モビリティの未来を牽引し、離島地域などの課題解決に貢献するとしている。

注目の資金調達企業

大熊ダイヤモンドデバイス

調達額:40億円
調達先:グロービス・キャピタル・パートナーズ (リード)/ Coral Capital / グリーンコインベストメント投資事業有限責任組合 / エースタート / ゆうちょ Spiral Regional Innovation1号投資事業有限責任組合 / 三井住友海上キャピタル / SMBCベンチャーキャピタル / FFGベンチャービジネスパートナーズ / ほくほくキャピタル / 新生企業投資 / みずほ銀行 / 東邦銀行 / 常陽銀行 / あおぞら企業投資 / 他1社のデットファイナンスを含む
備考:プレシリーズAラウンド / 融資を含む / 累計調達金額は67億円(助成金含む)

シェアリングエネルギー

調達額:20億円
調達先:フィンテックグローバル(リード) / 第一生命保険 / 七十七銀行 / みずほ銀行
備考:融資を含む / 屋根置き低圧分散型太陽光発電システムへのプロジェクトファイナンス / 累計調達額は154億4,000万円

エイトノット

調達額:5億7,000万円
調達先:ゆうちょ Spiral Regional Innovation1号投資事業有限責任組合(リード)/ テクノロジーベンチャーズ6号投資事業有限責任組合 / QB第二号投資事業有限責任組合 / オリエンタルランド・イノベーションズ / 船旭洋造 / イワキテック / DRONE FUND3号投資事業有限責任組合
備考:累計調達額は7億6,000万円(融資を含む) / プレシリーズAラウンド(クローズ)

ラボル

調達額:5億5,000万円
調達先:WMグロース5号投資事業有限責任組合 / みずほ成長支援第5号投資事業有限責任組合

ファーメンステーション

調達額:5億円
調達先:農林水産省
備考:助成金 / “SBIRフェーズ3基金事業(農林水産省中小企業イノベーション創出推進事業)の第2回公募”にて採択

資本業務提携ニュース

ライフイズテック × 丸井グループ

将来世代との共創による新規事業創出プログラム「Future Accelerator Gateway」や、全国の中学生・高校生を対象にしたアプリ・Webサービスの開発コンテスト「アプリ甲子園」など、次世代育成領域における取り組みに加えて、さらに新たなビジネスの創出に向けた共同推進に取り組む。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000289.000019771.html (2024/10/15)

EF Polymer × 鈴与商事

気候変動により干ばつに見舞われている全国の圃場や、メタン発酵残渣由来の肥料との混合施用による農業をはじめ、当社の様々な事業分野において「EFポリマー」の用途開発に協力するとともに、販路開拓を支援・推進する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000324.000075524.html (2024/10/17)

QLEA × マラトンキャピタルパートナーズ

紙媒体からデジタル媒体への移行に伴いさらなる成長を目指していく予定。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000076480.html (2024/10/18)

M&Aニュース

MUGENUP

M&A発表日:2024/10/15
取得日:2024/10/15
買収額:非公表(全株式取得)
買収先:NTTドコモ

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